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生成AIでプログラミングをするための事前準備|初心者がPythonでTODOアプリを動かすまで

AIにコードを書かせても、自分のパソコンで動かせなければ意味がありません。ターミナル・Python・GitHubの用語から、TODOアプリをAIと作って動かすまでを初心者向けに解説します。

AIにコードを書かせても、自分のパソコンで動かせなければ意味がありません。ターミナル・Python・GitHubの用語から、TODOアプリをAIと作って動かすまでを初心者向けに解説します。

結論:AIにプログラムを書かせるより前に必要なのは、書いてもらったプログラムを、自分のパソコンで動かして確かめる準備です。 この記事では、Pythonを入れ、TODOアプリをAIと一緒に作って動かすまでを、初心者向けに順を追って解説します。

なぜ事前準備が必要なのか

生成AIを使えば、プログラミングの経験がなくても、それらしいコードがすぐに出てきます。 ところが、そこで止まってしまう人が多くいます。

  • 「ターミナルって何?」
  • 「ライブラリを入れる、と言われたけれど、どこで何をするのか分からない」
  • 「GitHubって何? 登録しないといけないの?」

AIが書いたコードは、自分のパソコンで動かして、結果を確かめて初めて価値が出ます。 動かせなければ、エラーが出たときに、何が起きているのかも分かりません。

用語の解説や解決策は、Webで検索すれば、いくらでも見つかります。 この記事のねらいは、その前の段階です。最小限の準備で、小さなアプリを1つ、自分のパソコンで動かす体験をしてもらうことです。

まず、用語を5つだけ知る

最初に、よく出てくる用語を整理します。 全部を理解する必要はありません。「今回は必要か」の列だけ、押さえてください。

用語意味今回は必要か
ターミナルパソコンに、文字で命令を入力する画面(Windowsは PowerShell など、Macは「ターミナル」アプリ)必要。ごく簡単な操作だけ使う
Pythonプログラミング言語の1つ。書いたら、すぐ動かして確かめられる必要。インストールする
ライブラリ他の人が作った、便利な部品今回は使わない(標準の機能だけで作る)
IDEプログラムを書くための専用ソフト不要。最初はメモ帳やAIの画面で十分
GitHubプログラムの共有や、変更履歴の管理をするサービス不要。後で必要になったら学ぶ

「コンパイル」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。 これは、プログラムを実行できる形に変換する作業ですが、Pythonでは、自分でその作業をする必要はありません。書いたファイルを、そのまま実行できます。

準備1:Pythonをインストールする

Windowsの場合

Pythonの公式ドキュメントでは、Windows向けに「Python install manager」を使う方法が、推奨されています。 Microsoft Store、または、Python公式サイト(python.org)のダウンロードページから入手できます。

以前は、「インストーラーを実行し、PATHに追加するにチェックを入れる」という手順が一般的でした。 公式ドキュメントによれば、Python 3.14からは、従来のフルインストーラーとpyランチャーは、非推奨になっています。 AIや、古い解説記事が示す手順は、この違いで、画面が合わないことがあります。迷ったら、公式ドキュメントと照らして確認してください。

インストール後は、ターミナル(PowerShell)で、次のコマンドを実行して、確認します。

python --version

「Python 3.〇.〇」のように、バージョンが表示されれば成功です。 pythonで動かないときは、py --versionも試してください。

Macの場合

python.orgのmacOS用のインストーラーを使う方法が、公式ドキュメントで案内されています。 Apple Silicon(M1など)でもIntelでも動く形式で提供されています。 インストールすると、標準の開発環境(IDLE)なども、一緒に入ります。

ターミナルで、次のコマンドで確認します。

python3 --version

Macでは、pythonではなく、python3と入力する点に、注意してください。

手順が分からなければ、AIに聞く

私のパソコンはWindows 11です。Pythonを初めてインストールしたいです。
**条件**
- 公式サイトの最新の推奨の方法で
- 1ステップずつ、確認するコマンドと、成功したときの表示も添えて
- 私は、ターミナルを使ったことがありません

AIの手順が、画面と合わないときは、その画面のスクリーンショットや、表示された文章を、そのままAIに見せてください。

準備2:ターミナルを開いて、コマンドを打つ

ターミナルで最初に覚えるのは、次の3つだけです。

やりたいことWindows(PowerShell)Mac(ターミナル)
ターミナルを開くスタートメニューで「PowerShell」または「ターミナル」を検索「ターミナル」アプリを検索して開く
作業するフォルダに移動するcd フォルダの場所cd フォルダの場所
今いるフォルダのファイルを見るdirls

cdは、「そのフォルダに移動する」という命令です。 プログラムのファイルは、ターミナルで、そのファイルがあるフォルダに移動してから実行します。ここでつまずく初心者が、非常に多くいます。

エラーのような表示が出たら、消さずに、そのまま全文をAIに貼り付けて、「何が起きているか、初心者に分かるように教えて」と頼みます。

準備3:作業用のフォルダを作る

  • デスクトップなどに、「ai-practice」のような、作業用のフォルダを作る
  • 今後、作ったプログラムは、すべてこのフォルダに保存する
  • ターミナルで、このフォルダにcdで移動しておく

フォルダの名前や場所に、日本語や空白が入っていても動きますが、最初は、半角の英数字だけの名前にしておくと、トラブルが少なくなります。

最初の課題:TODOアプリを作って動かす

準備ができたら、Pythonの定番の題材である、TODOアプリを作ります。 コマンドで、タスクの「追加」「一覧」「完了」ができる、簡単なアプリです。

AIには、次のように頼みます。 第6章までのポイントを踏まえて、目的・条件・出力の形を、はっきり伝えています。

Pythonの初心者です。次のアプリを、Windowsのパソコンで動かせる形で作ってください。

**作りたいもの**
コマンドで使える、シンプルなTODOアプリ(追加・一覧・完了)

**条件**
- ファイルは todo.py の1つだけ。外部のライブラリは使わない
- データは、同じフォルダの todo.json に保存する
- コードの各部分に、初心者向けの短いコメントを付ける
- 最後に、実行するコマンドの例を示す

Macの人は、「Windowsのパソコン」を「Macのパソコン」に変えてください。

実際に試した結果

この依頼を、Claude Codeで実行しました。 AIは、todo.pyというファイルを作り、次のように報告しました。

todo.py は作成しましたが、動作確認はできていません。テスト用のコマンドが、実行の許可待ちでブロックされたためです。使う前に、下の例を一度実行して確かめてください。

このように、AIが「まだ動かしていません」と正直に伝えることがあります。 そうでなくても、動くかどうかを確かめるのは、自分の役目です。

作られたコードは、Windows 11・Python 3.12の環境で実行して確かめました。 AIが示したコマンドの例のとおりに、次のように動きました。

python todo.py add "牛乳を買う"
追加しました: [1] 牛乳を買う
python todo.py add "宿題をする"
追加しました: [2] 宿題をする
python todo.py list
1: [ ] 牛乳を買う
2: [ ] 宿題をする
python todo.py done 1
完了にしました: [1] 牛乳を買う
python todo.py list
1: [x] 牛乳を買う
2: [ ] 宿題をする
python todo.py done 9
番号 9 のタスクが見つかりません。

存在しない番号を指定したときも、エラーで止まらず、分かりやすいメッセージが表示されました。 データは、同じフォルダのtodo.jsonに保存されます。

自分のパソコンで動かす手順

  1. AIが作ったコードを、コピーして、メモ帳などに貼り付ける
  2. 作業用のフォルダに、todo.pyという名前で保存する(文字化けするときは、文字コードをUTF-8にして保存し直す)
  3. ターミナルで、作業用のフォルダにcdで移動する
  4. python todo.py add "テスト"のように実行する(Macはpython3)
  5. python todo.py listで、追加されていることを確認する

エラーが出たら

エラーが出るのは、失敗ではなく、通り道です。 次の5つを、そのままAIに渡すと、原因を特定してもらいやすくなります。

  • エラーメッセージの全文
  • コードの全文
  • 何を実行して、どこで起きたか
  • 使っているパソコン(Windows/Mac)と、Pythonのバージョン
  • 今いるフォルダと、ファイルの場所

初心者がつまずきやすい例です。

  • 「pythonが見つからない」という表示:Pythonが入っていない、または、コマンド名が違う。Windowsならpy、Macならpython3を試す
  • 「ファイルが見つからない」という表示:ターミナルで、ファイルがあるフォルダに移動していない。cdで移動する
  • 日本語が文字化けする:ファイルの文字コードを、UTF-8にして保存し直す

次の課題:作ったアプリを、自分で育てる

動いたら、次は、AIと対話しながら、少しずつ改造します。 一度に多くを頼まず、1回に1つだけ頼むのがコツです。

  • 「タスクに、期限の日付を付けられるようにして」
  • 「タスクを削除するコマンドを追加して」
  • 「未完了のタスクだけを表示するコマンドを追加して」
  • 別の題材として、「指定した分数を数えて、終わったら知らせるタイマーを作って」

改造するたびに、実際に動かして確かめてください。 これが、第6章で扱う「小さく作って、動かして、確かめる」進め方の練習になります。

どのAIを使えばよいか

最初は、ブラウザで使うチャット型のAI(ChatGPT、Claude、Geminiなど)で、コードをコピーして貼り付ける方法で十分です。 無料のプランでも、始められます。

慣れてきたら、パソコン上のファイルを、AIが直接読み書きして、実行の確認までしてくれるツールもあります。

  • Claude Code:Windows・Macの「Claudeデスクトップアプリ」の「Code」タブから、ターミナルなしで使えます。ただし、有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)が必要です
  • ChatGPTのCodex:OpenAIの公式の料金ページでは、Free・Go・Plusなどの各プランに含まれると案内されています(無料プランは、使える量の上限が小さめです)

費用を抑えて試したいなら、先にChatGPTのCodexで使い心地を確かめて、必要になってからClaude Codeを検討する進め方もあります。 Claude Codeの詳しい使い方は、生成AIに社内ルールを覚えさせるスキル設定のやり方でも触れています。

GitHubは、今は要らない

GitHubは、プログラムを保存・共有したり、変更の履歴を管理したりするサービスです。 チームで開発したり、作ったものを公開したりするときに役立ちますが、自分のパソコンで、小さなアプリを動かす段階では、必要ありません。 必要になったときに、AIに「GitHubを初めて使う人向けに、最小限の手順を教えて」と頼めば、十分です。

安全のための注意

AIが書いたコードを、内容が分からないまま実行しないでください。 ファイルを削除する処理や、データを外部に送信する処理が、含まれていることがあります。

  • 必ず、作業用のフォルダ(テスト用)で試す
  • 大切なファイルが入っているフォルダでは、試さない
  • 個人情報や、会社の機密を、コードや依頼文に含めない
  • 意味が分からない行があれば、AIに「この行は何をしているのか」と聞いてから実行する

まとめ

  • AIが書いたプログラムは、自分のパソコンで動かして、確かめて初めて価値が出る
  • 最初に必要なのは、Pythonのインストールと、ターミナルの最小限の操作。ライブラリやGitHubは後回しでよい
  • Windowsでは、Pythonの公式ドキュメントが「Python install manager」を推奨している。古い手順とは画面が違うことがある
  • 最初の題材は、TODOアプリ。AIに頼み、作られたコードを自分で動かして確かめる
  • エラーは、全文・コード・状況・環境・場所をAIに渡す。改造は1回に1つずつ

自分のパソコンで、プログラムを動かせるようになったら、次は、業務で使うツールの作り方に進みます。 「生成AI実務練習コース」(コース全体の案内)の第6章 コード・簡易ツールの作成で、仕様の固め方、エラーの直し方、他人が書いたコードのレビューを練習できます。

参考(公式情報・確認日 2026-09-29)

  • Python公式ドキュメント「Python Setup and Usage:Windowsで使う」「同:macOSで使う」
  • Claude Code Docs「デスクトップアプリを始める」
  • OpenAI(ChatGPT)Codexの料金・利用可能プラン(learn.chatgpt.com/docs/pricing)
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