プロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験(PD-M)は、2027年シラバス改訂で新設が予定されている、組織のマネジメント層・変革推進者のための試験です。シラバス案は知識約599語・技能15項目とITパスポート(819語)に迫るボリュームがあり、経営戦略・DX戦略・サービスマネジメント・プロジェクトマネジメント・ガバナンス監査・情報セキュリティ・ビジネス関連法規という、マネジメント層に求められる知識を幅広くカバーしています。このコースは、そのシラバス全体を8つのジャンルに整理し、20時間で全体像をつかめるように設計しました。DX推進の担当になったばかりの方や、マネジメント層へのキャリアアップを目指す方に向いています。
ただし、このコース単体で本試験の合格を保証するものではありません。PD-M試験は2027年シラバス改訂で新設予定のため公開過去問が存在せず、章末チェック・診断・総復習の問題はすべてシラバス案のキーワード・技能例から書き下ろしています。また、本コースは科目A-2(専門知識)と科目B(技能)のみを対象とし、科目A-1(共通知識)はシラバス未取得のため対象外です。本試験の実施要項・出題形式は今後の公式発表を必ず確認してください。
20時間でPD-M試験の全体像をつかむ
診断テストで現在地を測り、8章を順に進め、最後に総復習で定着させる——このサイクルが基本です。第1〜3章はビジネス変革・経営戦略・ビジネスモデルという「経営の型」、第4〜5章はサービスマネジメント・プロジェクトマネジメントという「実行の型」(シラバス中最大級のボリューム)、第6〜7章はガバナンス・監査・法規・情報セキュリティという「統制の型」、第8章は知識ではなく実務スキル(科目B相当)を扱います。
第7章(情報セキュリティマネジメント)は、SGコースの主要領域と重なるため、詳細な管理策よりマネジメント層の判断軸に絞って構成しています。SG試験も並行して学習している場合は、SGコースと合わせて読むと理解が深まります。第8章は知識の総仕上げとして、中堅製造業のDX推進室長を主人公にしたケーススタディで、DX推進の1年間を通じて実務スキルを身につけていく物語を体験します。
まず10問で現在地を測る
8つのジャンルから出題する簡易診断です(第4〜5章はシラバス中最大級のボリュームのため2問ずつ、他の章は1問ずつ)。正答率が低かった章は優先的に学習することをおすすめします。
問1. 個人が変化を受け入れるまでの心理的な段階(認識→欲求→知識→能力→定着)に焦点を当てた変革モデルはどれか。
問2. 自社の経営資源が競争優位につながるかを、経済的価値・希少性・模倣困難性・組織の4視点で判定するフレームワークはどれか。
問3. 「解決すべき課題と解決策が噛み合っているか」を検証する概念はどれか。
問4. 変更要求(RFC)のうち、あらかじめ承認済みで低リスクな変更を指すカテゴリーはどれか。
問5. サービス可用性を測る指標のうち、「故障までの平均時間」を表すものはどれか。
問6. プロジェクト・プログラム・ポートフォリオの関係として最も適切なものはどれか。
問7. チームの成長段階を、形成期・混乱期・統一期・機能期・解散期の5段階で説明する理論はどれか。
問8. 不正競争防止法において営業秘密として保護されるための3要件の組み合わせとして正しいものはどれか。
問9. 米国NISTが示す、脅威対応を「識別・防御・検知・対応・復旧」の5機能で整理する枠組みはどれか。
問10. システムの機能追加要望が現場から持ち上がった際、DX推進責任者として最も適切な対応はどれか。
カリキュラムマップ
| パターン | 対象 | 総時間 | 進め方 |
|---|---|---|---|
| 標準(20時間) | マネジメント業務未経験〜初任の方。旗艦パターン | 20h | 診断→第1〜8章を順に→総復習 |
| 実務者(12時間) | 経営企画・PMO・情報システム部門などで実務経験がある方 | 12h | 診断で弱点分野を特定→第4〜5章(サービス・プロジェクトマネジメント)と第8章(実務)を厚く→他は章末チェックのみ→総復習 |
| 直前(6時間) | 試験1週間前 | 6h | 診断→正答率の低い上位2章→第8章→総復習 |
章一覧
| 章 | ジャンル | この章で学ぶこと | 目安 |
|---|---|---|---|
| 第1章 ビジネス変革とイノベーションマネジメント | ビジネス変革 | CX・GX・AXの呼び分け、イノベーションマネジメントの原理原則、ADKAR・レビン・コッターの変革理論、学習する組織 | 120分 |
| 第2章 経営戦略とDX戦略 | 経営戦略 | SWOT・VRIO等の経営戦略フレームワーク、DX経営に求められる視点、IT投資マネジメント、要件定義・調達契約、エンタープライズアーキテクチャ | 150分 |
| 第3章 ビジネスモデル設計とマーケティング戦略 | ビジネスモデル | 市場・顧客調査手法、ビジネスモデルキャンバス、プロダクト開発の優先順位付け、デジタルマーケティングの効果測定、ブランディング | 120分 |
| 第4章 ITサービスマネジメント | サービスマネジメント | JIS Q 20000ベースのサービスレベル管理・変更管理・構成管理・インシデント管理・サービス可用性/継続管理 | 180分 |
| 第5章 プロジェクトマネジメント | プロジェクトマネジメント | プロジェクトの基本概念、14のマネジメント対象、組織と役割、チームマネジメントの心理学、開始〜終結の各フェーズ実務 | 180分 |
| 第6章 コーポレートガバナンスと監査・関連法規 | ガバナンス・法務 | コーポレートガバナンスの基本原則、内部統制の枠組み(COBIT・COSO等)、システム監査の実施プロセス、知的財産・労働法・デジタル関連法規 | 120分 |
| 第7章 情報セキュリティマネジメント(マネジメント層の要点) | セキュリティマネジメント | 情報セキュリティの基本原則、ISMSの運用サイクル、供給者関係・インシデント対応、物理的セキュリティ、経営層向けガイドライン | 120分 |
| 第8章 マネジメント実務ケーススタディ(技能) | 実務演習 | ビジネス変革・サービスマネジメント・プロジェクトマネジメント・ガバナンス監査という技能4グループ15項目を、DX推進室長のケーススタディで体験 | 120分 |
総復習
全8章を終えたら、20問の総復習で定着度を確認しましょう。各章から2〜3問ずつ出題しています。正答率が低かった章は、該当ページに戻って章末チェックを解き直すことをおすすめします。
問1. コッターの8段階プロセスが焦点を当てている対象として、最も適切なものはどれか。
問2. 「学習する組織」を支える5つのディシプリンに含まれるものはどれか。
問3. 「システム戦略」と「システム企画」の関係を説明したものとして最も適切なものはどれか。
問4. 投資額を将来のキャッシュフローの現在価値に割り引いて評価する投資の意思決定法はどれか。
問5. エンタープライズアーキテクチャの4層(ビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジ)を整理する古典的な方法論のうち、6つの問いと関係者の視点を掛け合わせるものはどれか。
問6. システム全体の生産性を制約している工程(ボトルネック)に着目して改善する考え方はどれか。
問7. 施策がなくても起きていたはずの成果を除き、本当に追加で生まれた成果を見極める考え方はどれか。
問8. 「変更管理」と「構成管理」の役割分担を説明したものとして最も適切なものはどれか。
問9. インシデント管理における「既知の誤り」の説明として最も適切なものはどれか。
問10. サービス継続管理における「目標復旧時点(RPO)」が表す内容として最も適切なものはどれか。
問11. 「同じマネジメント対象がフェーズごとに形を変えて登場する」という考え方に基づくと、計画フェーズでのリスクに関する活動として最も適切なものはどれか。
問12. ビジョンを示して引っ張るリーダーシップと、メンバーを支えることに徹するリーダーシップの組み合わせとして正しいものはどれか。
問13. プロジェクト終結後、得られた教訓や過去のテンプレート・手順書を組織に蓄積し、次のプロジェクトに引き継ぐための概念はどれか。
問14. 「内部統制」と「システム監査」の役割分担を説明したものとして最も適切なものはどれか。
問15. パワハラ防止のための措置義務を企業に課している法律はどれか。
問16. 利用者の行動パターンだけでなく、システムなどの主体も含めて異常を検知する分析手法はどれか。
問17. EUの金融セクターに対し、デジタル基盤の強靭性確保を義務付ける規制はどれか。
問18. 生産部門と情報システム部門の混成プロジェクトチームを立ち上げる際、DX推進室長として最も適切な対応はどれか。
問19. 需要予測に生成AIを活用する新しい取り組みについて、DX推進室長として最も適切な対応はどれか。
問20. システム監査で企画から運用までのプロセスが適切に文書化されているかを確認された際、DX推進室長として最も適切な対応はどれか。
完走したら
このコースは「知識体系とスキルの入口」です。PD-M試験は2027年シラバス改訂での新設予定のため、公式の出題形式・過去問が公開され次第、そちらでの演習と組み合わせることをおすすめします。
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よくある質問
Q. このコースだけでプロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験に合格できますか? A. PD-M試験は2027年シラバス改訂での新設予定のため、公開過去問が存在しません。このコースの問題はすべてシラバス案のキーワード・技能例から書き下ろしたオリジナル問題であり、本試験の出題形式とは異なる可能性があります。知識体系の土台づくりとして活用し、本試験の実施要項が公式発表され次第、正式な過去問演習と組み合わせてください。
Q. 科目A-1(共通知識)は含まれていますか? A. 含まれていません。科目A-1(共通知識)は別文書のシラバスに記載されており、本コース制作時点では未取得のため対象外です。本コースは科目A-2(専門知識)と科目B(技能)のみを扱います。
Q. 8章はどの順番で進めるべきですか? A. カリキュラムマップの「標準パターン」では第1章から順に進めますが、経営企画やPMOでの実務経験がある方は「実務者パターン」(シラバス中最大級の第4〜5章、実務スキルの第8章を厚く、他は章末チェックのみ)が効率的です。
Q. SG試験も受験予定です。第7章は読む必要がありますか? A. 第7章はSGコースと重複する情報セキュリティマネジメント領域を扱いますが、PD-Mはマネジメント層の判断軸に絞って構成しています。SG試験の詳細な管理策・技術知識はSGコースで補うことをおすすめします。両方受験する場合は、両コースを読み比べると「経営視点」と「実務視点」の違いが立体的に理解できます。