· 学習メソッド · 17 min read
ITパスポート NotebookLM勉強法|シラバスと過去問で自分専用の問題集を作る
ITパスポートの公式シラバスとIPA公開の過去問をNotebookLMに読み込ませ、用語の自分事化・理解チェック・分野別の出題までを回す手順を、コピーして使えるプロンプトつきで初心者向けに解説します。

結論から言うと、ITパスポートは公式シラバスと過去問をNotebookLMに読み込ませるだけで、自分専用の講師と問題集が作れます。
この記事を読めば、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系それぞれで、何をどの順に頼めばよいかが分かります。コピーしてそのまま使えるプロンプトも載せています。
なお、NotebookLMは2026年7月に「Gemini Notebook」へ名称変更されました。同じサービスで、ノートブックの移行は不要です。この記事では「NotebookLM」と表記します。
NotebookLMの機能全体(音声・マインドマップ・スライドなど)は、NotebookLM資格試験活用ガイドにまとめています。この記事は、ITパスポートに絞った使い方です。
合格までの勉強時間
ITパスポートの学習時間の目安は、前提知識によって次のように変わります。
| 学習前の状態 | 目安時間 |
|---|---|
| ITの経験がほぼない(未経験) | 50〜80時間 |
| 仕事でパソコンやシステムを日常的に使っている | 20〜40時間 |
| 基本情報技術者などの関連資格を持っている | 10〜20時間 |
(当サイトのITパスポート完全攻略ガイドと同じ目安です。個人差があります)
この時間のうち、意外に大きいのがわからない用語で立ち止まっている時間です。
AI活用で専任講師を月額20ドルで雇う感覚
ITパスポートで多くの人が止まるのは、次の3か所です。
- ストラテジ系で、SWOT分析やROIなど、実務で見たことのない経営用語が「記号」にしか見えない
- テクノロジ系で、稼働率や2進数の計算の「なぜそうなるか」が分からない
- セキュリティ系で、攻撃名が似ていて区別がつかない
NotebookLMなら、分からない瞬間に、何度同じ質問をしても怒られません。月額20ドル程度で専任の講師を雇うのと同じ感覚で、深夜でも休憩の5分でも質問できます。
ただし、勉強時間そのものが半分になるわけではありません。減らせるのは「詰まって止まる時間」です。
ITパスポートにNotebookLMが向いている理由
NotebookLMは、アップロードした資料の範囲内で答え、引用元も示す「根拠のあるAI」です。ITパスポートには、この性質が3つの点で合います。
- 出題範囲が公式に決まっている:IPAが公開するシラバスが範囲の基準になる
- 過去問が公開されている:IPAのサイトで過去問題が公開されており、出題の形式を確認できる
- 分野ごとの足切りがある:総合600点以上に加えて、各分野で30%以上の得点が必要なため、苦手分野を個別に潰す必要がある
最後の足切りの条件は、NotebookLMの「ノートブックを分けられる」仕組みと相性が良いです。分野ごとに別のノートブックを作れば、苦手分野だけを集中して回せます。
最初に用意するもの:ソース3点とノートブック分け
用意するソースは、次の3点です。
- 公式シラバス:IPAのサイトから最新版のPDFを入手する
- 過去問題:IPAが公開している過去問題のPDF(個人の学習用)
- ミスノート:自分が間違えた問題と、その理由を書いたメモ(作り方はミスノートDBの記事)
参考書の全文をアップロードするのは、著作権上の問題があるため避けてください。使うなら、自分の言葉でまとめた要約やメモにします。
ノートブックは、分野ごとに3つ作るのがおすすめです。
| ノートブック | 入れるソース |
|---|---|
| ストラテジ系 | シラバスのストラテジ系部分、該当分野の過去問 |
| マネジメント系 | シラバスのマネジメント系部分、該当分野の過去問 |
| テクノロジ系 | シラバスのテクノロジ系部分、該当分野の過去問 |
PDFが読み込みにくいときは、PDFをテキストに変換する手順を使うと、読み込み精度が上がります。
用語を自分の仕事や生活に置き換える
最初にやるのは、問題を解くことではなく、用語を自分の言葉で理解することです。
ITパスポートは、実務経験のない用語ほど暗記が苦しくなります。そこで、自分の職業や生活に置き換えて説明してもらいます。
まず、自分の属性を伝えます。
私は**不動産営業をしている30代の社会人**です。
ITパスポートの勉強を始めたばかりで、IT知識はほぼゼロです。
以降の説明では、不動産営業の日常業務を例えに使ってください。次に、苦手な用語を一つずつ翻訳してもらいます。
シラバスにある「**CRM(顧客関係管理)**」を、
私の営業活動(問い合わせ対応・内見の記録・成約管理)に例えて説明してください。
**シラバスの定義から外れない範囲**で、具体例を2つ挙げてください。「内見の履歴を個人のメモで管理していた状態から、全員が同じ画面で見られる状態になる」といった形で、仕組みが具体化します。
ストラテジ系の用語は、この方法が特に効きます。SWOT分析、損益分岐点、アライアンスなど、経営の言葉は自分の仕事に置き換えた瞬間に意味が通るものが多いからです。
自分の言葉で説明して、穴を見つける
用語を理解したら、次は自分で説明して、AIに穴を指摘してもらいます。いきなり問題を解くより、ここを挟むほうが定着します。
「**ファイアウォール**」と「**WAF**」の違いを、これから私が自分の言葉で説明します。
シラバスの記述と照らして、**間違っている点・抜けている点**だけを指摘してください。
正解の説明を先に出さず、私が直すまで待ってください。セキュリティの攻撃名のように、似た用語が並ぶ分野に向いています。次の指示も使えます。
テクノロジ系のセキュリティ分野で、私が**混同しやすい用語のペア**を5組挙げてください。
それぞれ、違いを一文で説明してください。この段階で出た「混同しやすいペア」は、ミスノートに書き留めておきます。
分野別に出題させて、理解を確認する
理解の確認ができたら、ここで初めて出題をさせます。出題は、学習のためではなく「理解できたかの検証」として使うのがコツです。
分野ごとに、ノートブックを切り替えて頼みます。
ストラテジ系:ケースで考える問題
このノートの資料をもとに、ストラテジ系の4択問題を**5問**作ってください。
条件は次のとおりです。
- 実際の職場の場面を想定したケース問題にする
- 問題と選択肢を先に5問分すべて出し、**解答と解説は最後にまとめて**表示する
- 解説には、**根拠となるシラバスの該当箇所**を示すマネジメント系:用語の使い分け問題
このノートの資料をもとに、マネジメント系の4択問題を**5問**作ってください。
プロジェクト管理・サービスマネジメント・システム監査のうち、
**私が間違えた分野を中心に**してください。
解答と解説は最後にまとめて出し、根拠の該当箇所を示してください。テクノロジ系:計算問題と用語問題
このノートの資料をもとに、テクノロジ系の4択問題を**5問**作ってください。
**稼働率・2進数・確率**の計算問題を2問、用語問題を3問含めてください。
計算問題は、解説に**途中式を省かず**書いてください。量を一気に求めるより、5問ずつ出して、毎回ミスノートに反映するほうが身につきます。
間違えた問題から類題を作る
過去問や出題で間違えたら、その問題をミスノートに書き、類題を出してもらいます。
ミスノートの「**稼働率の計算を間違えた**」という項目をもとに、
**同じ考え方で解ける類題**を3問作ってください。
数字と場面は変えてください。
最初の1問は、考え方のヒントを先に出してください。間違えた選択肢まで掘り下げる方法は、逆転学習法の記事も参考になります。
ハルシネーション対策:AIの答えをそのまま信じない
NotebookLMは、資料の範囲内で答える設計ですが、間違いが混じる可能性はゼロではありません。試験勉強では、次の4点を習慣にしてください。
- 引用元を開いて確認する:解説に付く引用番号から、元の資料の該当箇所を見る
- 計算は自分で再計算する:稼働率や2進数は、AIの数字を信じずに検算する
- 怪しいときは公式の過去問と照合する:IPA公開の過去問と答えが合うか確かめる
- 資料にない内容は「推測」と考える:シラバスに載っていない説明が出たら、公式資料を確認する
AIが作る問題は、あくまで練習用です。本番の出題形式に慣れるためには、必ずIPA公開の過去問を、時間を計って解いてください。
1日の回し方
ひとつの流れにすると、次のようになります。
| 場面 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 通勤中 | 音声オーバービューで、苦手分野を聞き流す | 15分 |
| 机で | 自分事化と説明で、用語を理解する | 20分 |
| 机で | 分野別に5問出題させ、答え合わせをする | 15分 |
| 仕上げ | 間違えた問題をミスノートに追記する | 5分 |
週に1回は、IPA公開の過去問を本番と同じ時間で解いて、足切りに当たる分野がないかを確認します。
NotebookLMだけでは足りない部分
NotebookLMは強力ですが、次の点には別のツールを使います。
- 本番形式の模擬試験:CBTの画面と時間配分に慣れるため、ITパスポート模擬試験シミュレーターなどを使う
- 時間がないときの優先順位:試験直前は、全力捨て問戦略で、得点源を絞る
- 全体像の把握:最初に20時間で全体をつかむなら、無料のITパスポート20時間コースが向いている
ChatGPTやGeminiを含めた全体の進め方は、ITパスポートAI学習の完全ガイドにまとめています。
よくある質問
Q: ITパスポートの勉強にNotebookLMは無料で使えますか? 無料プランでも、ソースの読み込み・チャット・クイズやフラッシュカードの生成が使えます。1科目分の学習なら、無料枠で回せます。上限は変わることがあるため、公式ヘルプで確認してください。
Q: 過去問のPDFをアップロードしても大丈夫ですか? IPAが公開している過去問題を、個人の学習のために使う前提です。参考書の全文など、許諾のないものは避けてください。
Q: AIが作った問題の答えは信用できますか? そのままは信用せず、引用元と公式の過去問で確認してください。計算問題は自分で検算します。
Q: ChatGPTやGeminiとは、どう使い分けますか? 資料の範囲内で答えさせたいときはNotebookLM、資料の外へ背景知識を広げたいときはChatGPTやGeminiが向いています。ITパスポートなら、NotebookLMだけでも学習を回せます。
まとめ
ITパスポートのNotebookLM勉強法は、次の順で回します。
- 公式シラバス・IPA公開の過去問・ミスノートを、分野別のノートブックに入れる
- 用語を自分の仕事や生活に置き換えて、理解する
- 自分の言葉で説明して、穴を見つける
- 分野別に5問ずつ出題させて、理解を検証する
- 間違いを類題で潰し、引用元と過去問で答えを確認する
今日できる最初の一歩は、IPAのシラバスPDFを入れたノートブックを1つ作り、苦手な用語を1つ「自分の仕事に例えて」と頼むことです。
この記事はITパスポート完全攻略ガイドの一部です。




