· キャリア戦略 · 7 min read
CCNAで目指すネットワークエンジニアのキャリアパス|年収・転職・上位資格ロードマップ
CCNA取得後のキャリアを具体的に描く。未経験から入れるネットワーク運用職・年収帯・転職市場の実態・CCNP/AWSへのステップアップロードマップをまとめた。

「CCNAを取ったら、どんな仕事ができるのか」
資格取得の投資判断をする前に、合格後のキャリアの具体的な姿を知っておく必要がある。
CCNA保有者が目指せる職種は想定より幅広い。インフラエンジニアの入口としてはもちろん、クラウドエンジニア・セキュリティエンジニア・SREへのキャリアの起点にもなる。
CCNAで目指せる職種
ネットワーク運用・保守エンジニア(未経験可)
最も入りやすいポジションだ。企業の社内ネットワーク・データセンターのネットワーク機器の運用・監視・障害対応を担当する。
- 求人要件:「CCNA歓迎」「ネットワーク基礎知識あれば可」が多い
- 年収帯:350〜480万円(未経験入社1〜2年目)
- 業務内容:死活監視・機器交換・設定変更・障害切り分け
ネットワーク設計・構築エンジニア
ネットワーク運用経験2〜4年後に移行するポジション。新規拠点の設計・機器選定・設定投入を担当する。
- 求人要件:「CCNA必須」または「CCNP歓迎」が多い
- 年収帯:500〜700万円(経験3〜6年目)
クラウドインフラエンジニア(AWSとの融合)
CCNAで学ぶサブネット計算・ルーティング・VPN・セキュリティの知識は、AWSのVPC設計・Direct Connect・Security Groupの理解に直結する。
CCNA取得後にAWS SAAを取得するルートは転職市場で評価が高い。オンプレとクラウドの両方を分かるエンジニアは希少なため、年収上昇が早い。
- 年収帯:600〜900万円(CCNA+AWS SAA+実務経験3年以上)
セキュリティエンジニア
CCNAのACL・ファイアウォール概念・VPNの知識はセキュリティ領域の基礎として機能する。 CCNA → 情報セキュリティマネジメント(SG)または CompTIA Security+ → CISSP というキャリアパスがある。
転職市場での実態
求人数と市場評価
CCNAの求人数は常時2〜2.5万件(Indeed・doda等の主要求人サイト合算)。 IT資格の中でも「資格の有無が書類選考に直接影響する」数少ない資格の一つだ。
一方で「CCNAを持っているが実務経験がない」場合、書類選考は通過しやすいが面接で実務の薄さが問われる。資格と並行した自己学習・ポートフォリオ作成が差別化になる。
未経験転職で有利になる条件
| 条件 | 評価 |
|---|---|
| CCNA取得 | 書類通過率が大幅に上がる |
| Packet Tracerで自主制作のネットワーク構成図あり | 実践意欲のアピールになる |
| Linux基礎(LPICレベル1相当)の知識あり | サーバーサイドも扱えるエンジニアとして評価される |
| 自宅ラボ(GNS3・EVE-NG等)での検証経験 | 実務経験ゼロをある程度補完できる |
年代別の転職難易度
| 年代 | 評価 |
|---|---|
| 20代(〜29歳) | CCNAあれば未経験可求人が多い。ポテンシャル採用の余地が大きい |
| 30代前半(30〜34歳) | CCNA+何らかの実務・副業経験があれば転職可能 |
| 30代後半(35〜39歳) | CCNA単独では厳しい。CCNP or AWS SAAとの組み合わせが現実的 |
| 40代以上 | 実務経験が主判断材料。CCNAは補足証明として機能 |
CCNA後のステップアップロードマップ
ルート1:インフラ特化(CCNP路線)
CCNA → 実務2〜3年 → CCNP(Enterprise/Security) → シニアエンジニア
↓
年収700〜900万円帯CCNPはCCNAの上位資格で、エンタープライズネットワーク・セキュリティ・コラボレーションなどの専門領域に分かれる。 ネットワーク専門職として深掘りするなら最有力ルートだ。
ルート2:クラウドシフト(AWS路線)
CCNA → AWS SAA取得 → AWS SysOps/DevOps → クラウドインフラエンジニア
↓
年収700〜1,000万円帯CCNAのネットワーク基礎があるとAWS SAAの学習コストが大幅に下がる。 オンプレとクラウドの両方を理解する人材は市場価値が高く、転職時の選択肢が広い。
ルート3:セキュリティ路線
CCNA → SG/CompTIA Security+ → 社内セキュリティ担当 → CISSP
↓
年収600〜900万円帯セキュリティエンジニアはCCNAのACL・ファイアウォール・VPN知識を入口として使える。 法人向けセキュリティ製品を扱う企業では、ネットワーク知識とセキュリティ知識の両方を持つ人材が不足している。
年収の実態データ
| ポジション | 経験年数 | 年収帯 |
|---|---|---|
| ネットワーク運用(未経験〜2年) | 0〜2年 | 350〜480万円 |
| ネットワーク運用(中堅) | 3〜5年 | 480〜600万円 |
| ネットワーク設計・構築 | 3〜6年 | 500〜700万円 |
| CCNP取得後のシニアエンジニア | 6〜10年 | 700〜900万円 |
| CCNA+AWS SAAのクラウドエンジニア | 3〜6年 | 600〜900万円 |
日本のネットワークエンジニア市場は専門人材が慢性的に不足している。 CCNA取得直後の年収は低くても、CCNPやAWS SAAとの組み合わせでの上昇スピードは速い。
まとめ
CCNAは「取得して終わり」ではなく、インフラエンジニアとしてのキャリアの出発点だ。
20代なら未経験からの転職入口として機能する。30代以上なら実務経験と組み合わせることで転職市場での評価が変わる。
取得後のキャリアの方向性を早めに決めておくことが重要だ。
- ネットワーク専門職を極めたい → CCNP路線
- クラウドに移行したい → AWS SAA取得
- セキュリティに関わりたい → SG・Security+方向
CCNAで得たネットワークの基礎知識は、どのルートを選んでも腐らない資産になる。


